葛(くず)
冬になると、葛湯を飲みたくなるのは私だけでしょうか?
冷えた体に染み渡るほんのりとした甘味と、ぽかぽかと体が温まる感覚。
大好きな飲み物のひとつです。
葛湯に使われている葛はでんぷんのひとつですが、でんぷんといえば片栗粉やコーンスターチを思い浮かべる方も多いのでは、と思います。
同じでんぷんではありますが、実はちょっとした違いがあります。一番の違いは、ほかのでんぷんの粉にくらべて、葛のでんぷんは粒子の大きさが非常に小さいということ。
粒子が小さいので、
・消化吸収しやすい
・胃腸への負担が少ない
・仕上がりがよりなめらか
というメリットがあります。
体力消耗時はとにかく消化器を休ませながら消化に良いエネルギーを摂取することが大切なので、葛はまさにぴったりの食材ですね!
また、体調不良時には体を温めることも重要ですが、葛の根は古くから「葛根(かっこん)」とよばれ、体を温めることで発汗、解熱、鎮痙などの症状改善に使用されています。
その点も含めて、体調不良時には葛湯や葛練りを積極的に取り入れていくとよいですね。
注意したいのは「本葛」は非常に貴重なもののため、一般的に販売されている葛粉にはじゃがいもやさつまいものデンプン、コーンスターチなどが混ざっていることがほとんどだということ。つまり、純粋な葛粉からできている製品はなかなかお目にかかれないんです。
ですので、購入される際には原材料名をよーく見て確認して購入してくださいね!
以上、食材辞典「葛(くず)」でした。