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ノミパラダイスの恐怖

こんにちは、フィルウ獣医師の増田です。みなさま、『ノミ』の対策はされていますか?

私たちがトリミングやホテルを仕事にしていて気を配っていることのひとつに、『お預かりの犬猫にノミがくっついていないか』ということがあります。
「うちの子にノミなんて!!」
と思われる飼い主様もいらっしゃるかもしれませんが、お外に出て散歩をしていれば、どんな子でもノミがくっついてしまう可能性はあるんです。

ノミは、犬や猫にとって皮膚炎を起こす原因になるだけでなく、瓜実条虫とよばれる寄生虫を運んできたり、大量に寄生すると幼少期や老年の犬猫では貧血を引き起こしたりします。やっぱり、あんまり愛犬・愛猫には住み着いてほしくない方々ですよね。

さて、みなさま、ノミの寄生が生じたとき、犬猫からの駆除だけをされて、「これでひと安心だわ♪」と思われていませんか?

実は、ノミ問題で一番やっかいなのが【ノミがお家の中に住み着いてしまう】ことなんです!
犬や猫の皮膚表面にくっついていたり徘徊していたりするノミは、駆除するお薬などで落とすことができるのですが、お家に住み着いてしまったノミファミリー達はそんなにかんたんには駆除できませんよ!
なぜかというと、
●ノミファミリーは子沢山。
ノミは、動物の体に寄生した後吸血し、吸血から1日半~2日の間に、ノミ1匹あたり1日平均30個の卵を産むと言われています。そして、その卵たちがパラパラパラ~っとお家のなかに旅立っていくわけです。
●お家の中はノミのみなさんにとって【衣食住】の条件がバッチリ!
だから、成長もとてもスムーズ♪
そして順調に成長したノミは、また子孫を増やすべく
●いつも傍にいる犬や猫に飛びつき、お食事(吸血)して産卵。
そして
●卵たちはまたお部屋に拡散。
・・・ということが、ご自宅の絨毯や犬猫のベッドなどでエンドレスに続いていくため、ちょっと見なかったフリをしているうちに【ノミパラダイス】が発生してしまうというわけです。

どうでしょう?
恐ろしくないですか??

ということで、もしノミに危機感を持っていただけたなら、今からでもぜひご自宅で“ノミの確認”と“ノミの駆除”を心掛けましょう!

確認作業としては、目の細かいコームなどで全身を梳かしながら、
●そそくさと逃げていくゴマ粒くらいの茶色い物体(ノミ成虫)
●黒い砂みたいな汚れみたいなもの(ノミ糞)
が身体にくっついていないかを注意深くチェックしてみてください。

ノミやノミ糞はお尻に近いほうの背中部分で発見されることが多いで すが、お腹や顔にもいたりすることもあります。あちこち確認していただければと思います。

そして、
もしももしも、残念ながら彼らに出会ってしまったなら…
“プチっ”としてしまいたい衝動をグっっ!と我慢して、セロテープなどに絡め取るか、水などを張った容器にすぐさま沈めて必ず蓋を閉めるなどで、確実に捕獲してください。
※“プチっ”とすると、孕んでいた卵たちが拡散してしまう可能性がありますので要注意です!

ノミを捕獲した後は、すぐさま駆除対策をしましょう。

【犬猫自身への対策】
◎スポットタイプや内服タイプの駆除薬を使う。
◎お散歩時などにノミが潜んでいそうな場所に飛び込まないようにしたり、犬猫に使用しても安全な虫除けスプレーを使ってできるだけ寄って来ないように工夫する。

【おうちの対策】
◎お部屋の隅や家具の下や隙間・絨毯やカーペット・ソファーや犬猫その他動物のベッド、もちろん家族のみんなのベッドなどを掃除する。
◎駆除剤の使用は、ノミパラダイスの状況により1回だけでなく何回か必要な場合もあります。

いかがですか?
ノミの対策、参考になりましたでしょうか?

フィルウにも身体についたノミを落とす薬として、スポットタイプ、飲むタイプのお薬があります。
気になる方はお問い合わせくださいませ。

以上、Dr.増田のよもやま話『ノミパラダイスの恐怖』でした。

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